くらし2026.10.21

「これでおしまい?」のあとに分かること

倉科忠宣
倉科 忠宣
ソフトウェア開発・AI 活用・講師
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昨日は久しぶりの完全休養日だった。のんびり過ごすつもりでいたが、ここのところ調子の悪かった首を、この機会に診てもらうことにした。40 年前の交通事故で痛めた古傷で、体調によっては頸椎のずれから手のしびれやこわばりが出てくる。忙しい日が続くと、どこかで「そろそろかな」と身構えている。そこで、上部頸椎を専門にするカイロプラクティックに行ってきた。

一番つらかったのは 30 年ほど前で、影響が出ると左手を思うように動かせないほどだった。20 年ほど前、当時住んでいた家の近くにあったクリニックにかかったのがきっかけで、それ以来、困ったときに伺うようにしている。今お世話になっている先生は当時とは別の方だが、同じ協会に所属している。

はじめて受ける人は、たぶん「えっ、これでおしまい?こんなので効果あるの⁉︎」と思うはずだ。施術は、それくらいあっけなく終わる。

手応えと変化は比例しない

長く揉まれたり、何度もひねられたりする施術を想像していると、拍子抜けするのも無理はない。上部頸椎カイロプラクティックは、頭を支える首のいちばん上の骨の位置や向きを、ごく小さな刺激で整える手技だと説明されている。手応えの大きさと、体に起きる変化の大きさは、必ずしも同じではないのだと思う。

先生が替わっても、続いていたもの

最初の先生も今の先生も、日本上部頸椎カイロプラクティック協会(https://specific.jp/)の会員だ。協会は 1989 年に、上部頸椎専門のカイロプラクティックだけを行う人たちの組織として日本で初めて発足し、カルテやデータ、使う機器を統一して、会員どうしで紹介し合う仕組みも持っているという。会員は医療系の国家資格を持つことが独自の基準になっているそうで、住む場所が変わっても同じ考え方で診てもらえたのは、こうした仕組みのおかげだったのかもしれない。

分かるのは、体を通したあと

この施術の良さは、言葉で説明してもなかなか伝わらないと思う。つらい状態がうそのように軽くなるのを一度でも経験すると、あのあっけなさの見え方が変わる。協会自身も、医療とは異なる視点で体と向き合う選択肢の一つと位置づけていて、何でも任せるのではなく、困ったときに戻れる場所の一つという距離感が、自分にはちょうどいい。

長く付き合う古傷とは、治しきることよりも、困ったときに頼れる先を知っておくことのほうが大切なのかもしれない。

倉科忠宣
倉科 忠宣

元:Microsoft のソフトウェアエンジニア
生成 AI を軸に、開発・研修・執筆を行き来しています

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